フェアレディZ Z33 失敗談

0x00 背景

2003年式のフェアレディZ Z33前期型を買ってから、ずっっっっと修理してしていた。別に買ったZが悪いわけではなく、出会ったメカニックが悪いのだ。

0x01 経緯

最初にZがのアイドリングが少し振動するから、Zの同好会で知り合ったメカニックさんが勤めてる工場(工場Aとする)に行ってみてもらったが、特にエラーコードもなく、原因わからないので、スパークプラグとカムポジセンサーの交換を進められた。それで、交換した当日に車を家まで運転してたら、途中でカップホルダーから煙が出て、車内に異臭が発生した。そしてエンジンチェックランプも点灯した。エンジンルームを開けて嗅いでも何も匂いしないからエンジンルームのどこか燃えてるわけではなさそうだ。煙の理由がわからないのでとりあえずエンジンのエラーコードをOBDで読んでみた:

どうもB2(日本車の場合助手席の方のバンク)空燃比リーンが発生してる。吸気音センサーもおかしいので、エアフローセンサーの問題かなと思って交換した。エアフローセンサーを交換してから試運転してみて、また異臭が発生した。今度匂いのソースがやっとわかった、助手席のフロアマットが焼けていた。マットの裏が焼けていたので、全然気づいてなかった:

こりゃ危ないから、自分で修理できなさそうから家の近くの修理工場に出した(前述の工場と違うところ、工場Bとする)。ここまではまだ工場Aでのプラグの交換が原因だと気づいてない。工場Bで一週間くらい調べてもらっても結局理由がわからず、ECUに問題あるんじゃないかと推測し、ディーラーに相談してくださいと言うことになった。今度日産のディーラーに車を持って行き、さらに一週間くらいかかり、やっと原因がわかった。原因はなんと、B2のNo.4とNo.6のイグニッションコイルのコネクターの差し間違いだった。差し間違いによって、4番の気筒にガソリンをインジェクションし、点火しようとするところ、6番の気筒が点火され、点火タイミングがずれ、4番と6番の気筒が失火してる状態になってる。それで燃やせてないガソリンがマフラに排出され、マフラの中で燃えてしまった。助手席側のマフラが高温になって、助手席のフロアマットが焼けてしまった。言うまでもなく、差し間違えたのが工場Aのメカニックさんだった。こんな初歩的なミスを犯すのはいかがなるものかと思う。こんなくだらいミスで車内にしつこい焦げ臭い匂いがついたし、フロアマットも焼けたし、触媒も破損する可能性があるとディーラーに言われた。被害が非常に大きいと言うしかない。

0x02 さらなる問題

この件についてもちろんクレームして、色々妥協しつづ、簡易的な後始末をしてもらった。しかし、問題になったのはこれだけでなかった。スパークプラグを交換した時に、エアフローのサクションパイプも外す必要があって、それでついでに勝手にスロットルバルブをなんとか洗浄液で洗ってくれた。この洗浄によってスロットルバルブも壊れた。日産のディーラーによるとこのスロットルバブルは非常に繊細な部品で、できるだけクリーニングを避けるべきであった。特に液体での洗浄は禁止とされている。スロットルが壊れると、吸気の学習ができなくなり、アイドリングの回転数が高くなる。Z33の標準アイドリング回転数は650RPMだったところ、自分の回転数は1000RPMになっていた。TAS学習をやっても、学習最中には回転数が700くらいまで下がるが、その回転数がスロットルに記憶されることはなく、エンジンを再始動するとまた1000RPMに戻ってしまっていた。これもスロットルの交換で解決された。

この工場Aに何回かメンテナンスと修理を依頼していて、今回の件で振り返って思うと、毎回何かしら手を抜いたり、やらかしたりしていたことに気づいた。下記にまとめておく。

  1. 最初に車のオーバーヒートの修理を依頼していて、まともに診断もせず、サーモスタッドの問題じゃないかと言われ、サーモスタッドを交換した。そして交換した後にテストもせず直したと伝えてきたが、納車当日に全然治ってないことがわかって、無駄に時間と金銭を使ってしまった。当日にもう一回見てくれたら、電動ファンの調子が悪いと言うことがわかって、再入庫することになった。
  2. ブレーキのOHを頼んでいて、OH後右前輪のブレーキのクリップピンが一つなくなった。偶然に気づき、自分でピンを買って取り付けた。気づいてなかったらブレーキが効かなくなり、大変なことになっていたかもしれない。
  3. ロアアームの交換を依頼して、1G締めをやってくれなかった。そもそも1G締めというものが知らない、理解できてない模様。
  4. 0x01に書いたやらかしの後始末で車内に芳香剤を置く時に、運転席のシートの下に芳香剤を置いてくれた。据え置き式の芳香剤はみんな運転席の下はだめだと書いているはずなのに、それを無視して置いて、とても危ない、無責任な行為だ。
  5. スロットル件の後始末で、スロットルを交換してくれたが、交換してた時にサクションパイプのブローバイホースのクリップピンを戻してくれなかった。自分がずっと隣で見ていなかったらそのままサクションパイプが戻され、いつかエア漏れが発生すると思う。

0x03 まとめ

なぜこのメカニックと付き合ってたかというと、この人自身もZ33オーナーで、とても信用していた。そして料金も安く、パーツの持ち込みが可能と言う点も魅力的だった。しかし結果から見ると、安いものが逆に一番高いと言う教訓を学んだ。最後にこのひとの車と僕の車の写真を添付しておく。